
嬬恋村は夏秋キャベツ出荷量が全国1位の産地です。※2023年度 農林水産省調べ



キャベツは水分が90%もあるので、土壌の保水力が生育に大きく影響します。水分が多い地帯ではやわらかくて美味しいキャベツが取れます。また原産地が石灰(カルシウム)の多い地帯のため、土壌は中性から微酸性(PH5.5〜6.5)が適性です。過度の酸性の土は好みません。

⽣育適温は平均気温20℃くらいのため、夏の時期は⾼原で作られます。最低5℃以上まで微弱な成長をします。0℃以下では成長しませんが、最低-15℃でも越冬します。30℃以上の⾼温になると⽣育は衰えます。

1日目

①種

2〜3日目

②芽が出ます

35日目

③畑に植えます
葉が4〜6枚になります。

45日目

④葉の数が増えます
広がった葉が17〜20枚くらいになります。

60日目

⑤玉ができ始めます
外葉が広がったら中心から玉になり始めます。葉が外側から内側の順に出てきて、中心に近いほど強く巻いて丸くなります。

70日目

⑥球がふくらんできます
中心の葉が次々と大きくなって、 風船のようにふくらんで玉の形になっていきます。

90日目

⑦しっかり巻いて
球状になります

100日目

⑧収穫できます

⑨花も咲きます
放っておくと玉が割れ、中から花が咲きます。40〜50日間咲き続けます。中に宝物が入っているイメージから花言葉は「利益」です。

①苗づくり

種をまいてトンネルをかけます。

②苗とり

葉が4〜6枚になったら手でぬきます。

③苗植え

苗を1つずつ畑に植えます。

④管理

病気や虫、草から守るために薬をまきます。

⑤収穫

気温の低い時間帯に1個ずつ包丁で切ります。

⑥箱づめ

3種類の大きさ別に箱詰めします。

⑦運搬

箱詰めしたキャベツをトラクターに積んで運びます。

⑧冷却


約30分間で一気に冷たくする方法や、巨大冷蔵庫で10時間かけて冷やす方法があります。

⑨全国各地へ運搬

大型トラックで全国の市場に向かいます。
⑩お店で販売

市場から仕入れてお店に並びます。
①環境

植えたばかりの苗が低温や乾燥で枯れたり、大雨で流されてしまう事があります。また収穫直前にひょうが降り、穴が空いたり傷ついたキャベツは出荷できません。
②天敵

キャベツにはアオムシ(コナガ)やシカ、イノシシなど天敵がたくさんいます。
③重さ

キャベツ1箱は8個入りで約10kg!たくさんのキャベツを運ぶ為腰を痛めてしまう事があります。
キャベツの野生種はイギリスのドーバー近くの白亞壁、デンマークの海岸地帯、フランスの北⻄部、その他ギリシャ各地など、石灰の多いヨーロッパの地中海沿岸で生えていました。そこからケールや現在のキャベツ、ハクサイなどに分化しました。その栽培は紀元前2,500〜2,000年頃から行われ、古代ローマ、ギリシャ人も栽培していたといわれています。日本へは明治初年の開拓使とともに導入され、人間の手が加えられ、丸いキャベツになりました。

ご先祖様
もともとヨーロッパの地中海沿岸で自然に生えていました。野生種は結球をしない一年生ものでした。

ブロッコリー
つぼみの部分が大きくなるようにケールを改良して作られました。キャベツより昔から食べられてきました。

カリフラワー
ブロッコリーが変化して生まれた野菜でつぼみが白くやわらかいです。

芽キャベツ
⻑い茎から出る葉の、付け根の芽が大きくなって、約3cmの小さいキャベツをたくさんつけます。頂芽が玉になるキャベツと違って、わき芽が玉になります。

ケール
ヨーロッパで野生の植物を改良して作られました。健康野菜として⻘汁などに使われています。

葉ボタン
江戶時代に鑑賞用として、巻かないキャベツが日本に来ました。花びらが重なる牡丹に似ていることから「葉ボタン」と 呼ばれ、紫やピンク、フリルが強いものなどが改良されて楽しまれています。

キャベツ(甘藍)
外国で昔は薬草として使われていました。葉ボタンから改良が進み、巻くものが選ばれて、明治時代に日本生まれの品種ができました。今では一年中食べられる野菜となり、欠かせない食材です。

キャベツには食物繊維・ビタミンなどが多く含まれていて、体に良い栄養素がたくさんあります。キャベツから見つかったビタミンU(キャベジン)は胃腸の働きを良くしたり、油の吸収を抑えます。熱に弱いため、加熱しない方がたくさんとれます。キャベツのビタミンCは外側の緑の濃い葉や、芯に多く含まれます。肌を整える働きがあります。


キャベツは切断面が多くなると呼吸が増え、品質の低下が早まるため、上手な保存方法が必要となります。涼しい季節なら、新聞紙等でくるみ、冷暗所に置いても大丈夫です。カット売りの場合は、冷蔵庫の野菜室に入れて、できれば新聞紙や湿らせた紙でくるみ、ポリ袋等で軽く包むことをおすすめします。キャベツを使う際は、包丁を使わずに、外側から1枚ずつはがすと乾燥せずに⻑持ちします。
キャベツはアブラナ科で、キャベツ類の変種で、ハクサイ・大根・ブロッコリー等の仲間です。学名はBrassica oleracea var capitata(n=9)です。もともと野生種からできた変種のため、野生種から分化したケール、子持ちカンラン、ハボタン、ハクサイ、サボイなどとは交雑します。野生種は一年草ですが、栽培種は二年草で、葉の大きさ、型、色、結球の型、大きさなどが異なる多くの品種に分化しています。野生種は低温にあわなくても年内に抽台(花が咲く芽がついた茎が伸びること)し、開花しますが、キャベツは一般的に低温を経過し翌春抽台、開花します。ハクサイなどは開花期間が短く、基本10日〜14日にたくさんの花をつけ終わりますが、キャベツは開花始めから終わりまで2ヶ月近くかかります。受粉は自分以外の花粉とだけ交配する、自家不和合性が強いです。
一般に展開する外葉は葉柄が⻑く、縦の⻑い小さい葉ですが、しだいに横幅の広い大きな葉となります。本葉が20枚程になると、葉柄は短くなります。一般的に晩生になるほど外葉が大きくなり、最大葉⻑に達するまで⻑時間かかります。葉が大きくなるまでの時間の差により、品種の早晩性が発生します。生⻑点は根から栄養を吸って風船がふくらむ様に内側から大きくなります。その為、外側の葉1〜2枚を除けば洗わずに食べることができます。キャベツの葉は平均外葉が15〜20枚で、結球の部分は47枚位あります。
| 成分名 | 値 |
|---|---|
| エネルギー | 24kcal |
| 水分 | 92.4g |
| タンパク質 | 1.4g |
| 脂質 | 0.1g |
| 炭水化物(糖質) | 4.9g |
| 炭水化物(繊維) | 0.6g |
| 食物繊維(水溶性) | 0.1g |
| 食物繊維(不溶性) | 1.8g |
| 灰分 | 0.6g |
| 脂肪酸(飽和) | 0.01g |
| 脂肪酸(不飽和) | 0.01g |
| コレステロール | 0mg |
| 遊離アミノ酸 | 100〜300mg |
| 糖類(全糖) | 2.35〜6.55g |
| 糖類(グルコース) | 0.99〜2.14g |
| 糖類(フラクトース) | 1.18〜3.21g |
| 糖類(シュクロース) | 0.04〜1.43g |
| 成分名 | 値 |
|---|---|
| ミネラル | |
| カルシウム | 43mg |
| リン | 27mg |
| 鉄 | 0.4mg |
| ナトリウム | 6mg |
| カリウム | 210mg |
| マグネシウム | 14mg |
| 亜鉛 | 160μg |
| 銅 | 22μg |
| ビタミン | |
| A(レチノール) | 0μg |
| A(カロチン) | 18μg |
| A効力 | 10IU |
| E | 0.1mg |
| B1 | 0.05mg |
| B2 | 0.05mg |
| C | 44mg |
| ナイアシン | 0.2mg |
特殊成分:ビタミンU / ビタミンK / イソシアネート / アントシアン